OLYMPUS E-3 に Panasonic LAICA D SUMMILUX 25mm F1.4 (L-X025) を装着した際のピンぼけ現象検証。

現在問題となっている現象は以下の通り。 ちなみに SUMMILUX とパナソニックの名誉 (?) のために追記しておくと、ピントが合っている面の解像度及びシャープさは、 F1.4 の絞り解放という条件でも非常に切れ切れな絵となる。
そのため、AF が合わずにぼけぼけになるというのは非常に惜しい。
また、DMC-L1K 及び DMC-L10K で使用するとジャスピンらしい。



まずはチャートテスト。
AF 点は中央を選択、親指 AF (S-AF の mode3) にて、チャート中央にある黒いバーに AF を行ってからシャッターを切った。
その結果が以下の通り。

テストチャート

撮影データを実サイズで切り取っている。
左から、レンズ面から 26cm、43cm、67cm となる。
撮影方法は、机の上に印刷したテストチャートを置き、蛍光灯で照らして斜め 45度から撮影している。
結果を見ると明らかだが、派手に前ピンとなっている。
というか、67cm 離れて 4cm の前ピンはあり得ない・・・。

なお、このテストチャートは http://focustestchart.com/chart.html より PDF が入手可能である。

次に、全 AF 点における AF 精度のテストを行った。
ピント位置は日本通運の「運」の字に AF 点を合わせて S-AF の mode1 にて撮影。
画像は JPEG 出力 (Large/SuperFine) したものを SILKYPIX Developer Studio 3.0.15.3 を使用し、「シャープネス無し」で等倍出力。
本来の性能は C4 の 3枚目と 4枚目に非常に近い。

AF 点と番号は以下の通り。
基本は 1枚撮影ごとに AF を単発で行い、4枚撮影している。
   [T1] [T2] [T3]

[C1] [C2] [C3] [C4] [C5]

   [B1] [B2] [B3]
結果としては、オートフォーカスレンズなのに実質マニュアルフォーカスなレンズといったところか。
AF 精度、非常に悪いです・・・。('A`)
ZD レンズだとここまでピントを外さない処か、ほぼ全てジャスピンに仕上がる。

T1






T2






T3






C1





C1-4.jpg はカウントミスにより撮影してませんでした。(´・ω・`)

C2






C3






C4






C5






B1






B2






B3






以下余談。

通常なら、このフォーカス精度であればレンズの製造元がフォーカス精度を調整してくれるのだが、パナソニックについてはサポートセンター曰く で、このほかには Web でぐぐってみるといろいろな意見があり、
「オリに出してもパナに出しても問題なしと言われて・・・('A`)」
「パナに検査を依頼しても正常としか帰ってこなかった」→「俺も」「私も」
「ボディと一緒に調整出せたよ」
「レンズ預かりしか無理でしたorz」
などいろいろ。

話を総合すると、パナソニックはなんだかんだ理由を付けて、他社製ボディでパナライカレンズを使う場合は調整を行わないスタンスにしか見えない。
オリのボディに問題があるのか、それともレンズ側に問題があるのかはわからないが、少なくともなんだかんだ理由を付けて調整を行わないというスタンスはどうかと思う。
あのシグマでさえボディ持ち込みで調整を行ってくれるというのに、調整を行わなければならない場合があるのにそういうことをやってくれないというのは非常に腹立たしい。

シグマについてはそうしないとそっぽを向かれる可能性もあるだろうし、パナソニックに関しては自社製品で正常動作しているのだから他メーカーのボディでの動作保証はしないというスタンスを取りたいのだろうが、 そうするとユニバーサルレンズマウントであるフォーサーズを選んだ理由はなんなのかと思う。
レンズにも個体差があるのだからボディ持ち込みでレンズ調整をして欲しいが、普通に窓口に行っただけではやってくれないようだ。
ではどうやってやってくれるかというと、これも Web で見つけたのだが、ぶっちゃけ「ごねにごねてごねまくってやっとボディ持ち込みの調整が許可される」といった状態らしく・・・。('A`)

レンズの性能は上にも書いたが文句なしに素晴らしい。
しかし、AF が実質使えないということは MF で使わなければならないことになる。
しかし MF で使うには目がしんどい (眼鏡利用者です) し、メーカーの対応がこれではちょっと先が思いやられる。
何かトラブルがあったときに「うちは知りません問題有りません」と言われると、保証書が有っても意味を成さないことになる。
「レンズは資産」とはよく言われるが、サポート態勢がこんな事では資産であるレンズを安心して使えない。

パナソニックの DSLR で使う人は少なくともこんな心配はしなくてもいい。
しかし、フォーサーズの他のボディ、具体的には現段階ではオリンパスボディで使用することを考えると、正直パナソニックのレンズには手を出してはいけないと思う。