|;゚д゚) <改造、製作などは自己責任で。

エレベーターポールの高さ調整が難しい (面倒)?
前回のスタンドは安い値段でできるが、ベースの厚みが足りないわエレベーターポールの高さ調節用ネジがもげそうだわで、見た目不安だったりちょっと面倒だったりする。
# といってもあれから数ヶ月ずっと立たせているが、折れたり倒れたりせず、エルクスとアルクスをずっとささえている。

DD であれば重量はたかがしれているが、うちには最近 SD もやって来たので前回のサドルスタンドでは力不足になる可能性が非常に高い。
# SD は重量が 1kg クラスです。

そこで、今回はベースをもう少し厚くして水平方向への耐性を増やすと共に、スタンドの高さ調節をもうちょっと簡単にしてみようと思う。
どうやって簡単にする?
これは結構簡単に解決する。
ボークスから SD 用スタンドが出ているが、コレのストッパーがかなり頻繁に壊れる (折れる) ようで、天使の住処ではストッパーを常備(?)・別売している模様。
# 少なくとも大坂・天使の住処では普通に棚に置いてました。
このストッパーを流用すればかなり簡単に高さ調節が行える。
必要な材料
ボークス・MSD 用ドールスタンドの上下ストッパー (スタンドストッパー)
MSD 用ドールスタンドで使用されているストッパー。
ストッパー単体で別売りされているので、買いに行くのであれば念のために最寄りの天使の住処に問い合わせをして在庫を確認してからにしよう。
灰色と透明の 2種類有るが、単体売りされているのは透明の物だけになる。
なお、SD 用は今回の用途には太すぎるので MSD 用を選択すること。

サドル用の棒
ドールを直接支持する棒 (ポール) になる。
中空である必要はない、というよりも中空だと強度的な問題があるので使うべきではない。
今回はエレベーター用パイプがφ4mm、厚み 0.5mm なので、4mm - ( 0.5 x 2 ) の内径 3mm となるためφ3mm を使用する。
コレに関してはエレベーター用パイプの内径に合わせて選択すること。

エレベーター用のパイプ
ベースパイプに突き刺し、高さ調節を担うパイプ。
ベースパイプよりも長くなり、重量がそこそこ加わるので今回はφ4mm、厚み 0.5mm の真鍮パイプを使用した。

ベース固定用のパイプ
ベースに突き刺す、SD を支えられるような太さのパイプを選択する。
今回はスタンドストッパーがどうやらφ10mm のパイプを必要とするようなのでそれを選択しようと思ったが、φ10mm のパイプが入らなかったのでφ8mm を選択した。
中にエレベーターパイプが通るので、必ず中空のパイプを使用すること。
材質は真鍮もしくはステンレスが頑丈で最適なのだが、加工のしやすさと値段で今回はアルミを選択。
直径が大きくなることでアルミでも耐えられるだろうと思われる。

ベース
今回は厚みと見栄えを考えて、綺麗に加工してある板を採用した。
素材はアガチスを使った物で、八角形や楕円、四角形をしたものがある。
ホームセンターの木材売り場で加工済みの 15mm 厚があれば自分の気に入ったデザインの物でよい。
ただし、ドールを立たせる面積が必要になるので、最低限 150x150mm のエリアを確保できる大きさにすること。

熱収縮チューブ
サドルと素体が直接触れると素体が傷つくため、サドルが素体に触れる部分に取り付けて傷を防ぐ。
また、傷防止の他にも化学反応防止の意味合いもある。
# 聞いた話で申し訳ないが、どうやらアルミをソフビに長時間あてがっていると、ソフビ側の接触面が黒ずむらしい・・・。
電材屋や大きめのホームセンターの電材コーナーなどで売っているので適当な物を買ってこよう。
# そのままの名前で売ってるから店員に聞いても迷わないw
今回はサドル用の棒の太さ、及び色移りの危険性を考慮に入れて、φ4mm、厚み 0.2mm の透明な熱収縮チューブを使用した。
色つきは色移りの可能性が無いとは言い切れないので、直接ボディに触れる部分にはなるだけ使わないようにすること。

ゴム板
スタンドストッパーの内径がφ10mm だが、なぜかφ10mm のパイプが入らないのでφ8mm を使用することになるが、そうすると 2mm 足りなくなってスカスカになるので、今回は 1mm 厚のゴム板を噛ませることにする。
ゴム板には糊付きとそうでない物があるが、糊付きだと結構面倒なことになるので糊無しの方がよい。
なお、φ10mm のパイプを使えるならばそれはそれで一向にかまわない。

参考に、今回の材料一式と値段を記載しておく。
ベースはスタンド 2個分を買っているが、1本のパイプから最低でもスタンド 4つ分の材料が取れるので、気合いのある人はベースを 4つ買ってきて 4つ作ってしまうのも良い。

ゴム板 (糊無し) 1mm厚 x 100mm x 100mm\128
アガチス材 飾り台 (八角形) 15mm厚 x 150mm x 150mm\628
アガチス材 飾り台 (長方形) 15mm厚 x 150mm x 210mm\418
アルミ棒 φ3mm x 1m\268
アルミパイプ φ8mm x 0.5mm厚 x 1m\268
真鍮パイプ φ4mm x 0.5mm厚 x 1m\288
熱収縮チューブ φ4mm x 0.2mm厚 x 1m\100
ボークス・MSD 用ドールスタンドの上下ストッパー\262
合計\2,360

一見すると結構高く付くように思えるが、1本のパイプから最低でも 4つ分のパイプ・ポールが取れるので、1つあたりで換算すると \1,153 となりボークス純正を買うときの 1/4 で済む。
# (パイプ+ゴム板+熱収縮チューブ)+(板×4)+(スタンドストッパー×4)÷4つ分。
部品加工と組み立て
必要な材料を用意したら組み立てを行うが、各部品の寸法は自分の好きな大きさでよい。
今回は参考程度にサイズを記載するが、厳密にこのサイズでないと駄目というわけではない。
ただし、あまりにもサイズが違いすぎると、例えばエレベーターパイプが延ばしきれない・縮めきれなかったり、ドールの足の置き場がなかったり机の上で邪魔になったりなどするので、どの程度のスペースが必要なのかなどをしっかりと把握すること。

1. 部品の加工 - ベース編
ベース木材 まずはベースの加工を行う・・・といっても穴開けだけという簡単作業。
穴の位置は、ドールを立たせたときにドールがきちんとベースの上に乗る位置に開けること。
これをミスるともう一度穴の開け直しになるので注意。
ただし、多少の前後左右のずれはサドルポールの曲げ方で調整が出来るのでそれほど神経質になることもない。

具体的には、穴の位置は板の中央部よりも後方にオフセットしなければならない。
今回は前後位置をベースの縁から 40mm の所に穴を開けた。

中央部からずらす理由は、サドルがベース・エレベーターパイプの中心より前に出るため、ドールの保持はおのずと前の方になる。
そのため、ベースの中央にパイプを固定するとドールが前に出過ぎるため、あえて後ろの方にオフセットさせる。

穴は固定力を得るためにベースパイプがきつめに入るほどの大きさがよい。
普通は、パイプと同じ大きさの穴だとちょっとやそっとではパイプが入らないほどのきつさになるので、穴を開けた後に少しだけ穴を広げる感じでヤスリで削った方がよいかもしれないが、削りすぎるとスカスカになるので注意すること。
心配であればエポキシなどの接着剤で固定しても良い、というよりも固定することをお勧めする。

穴の深さはベースポールが支持できる深さに掘ればよいが、思い切って貫通させてしまっても良い。
ただし、貫通させてしまった場合は底からパイプが飛び出るので机などに傷を付けないように注意すること。

2. 部品の加工 - ベース用パイプ
アルミパイプ φ8mm のアルミパイプを 180mm で切断する。
この180mmという長さだが、これはこれ以上長くすると靴を履かない状態ではスタンドで立たせることが出来なくなるため。
切断したら怪我・傷防止のために切断面をヤスリで綺麗に仕上げておく事。

3. 部品の加工 - エレベーター用パイプ
真鍮パイプ この加工は切断作業がちょっと大変だ。
長さ 220mm に切断するだけだが、真鍮はアルミに比べて堅く、内側が見えるまで切断すると切断面に金鋸がひっかかるので非常に切りにくい。
こればかりは気長にのんびり切断するしかないが、ホームセンターであらかじめ切断してもらうのも手。
切断したら切断面をヤスリで綺麗にしておく事。
特にサドルポールが刺さる側の内面は、きちんとヤスっておかないとポールが入らないので注意。

4. 部品の加工 - サドル用ポール
アルミ棒 これが最難関。
長さ 230mm くらい、余裕を持って 250mm で切断するのは簡単だが、曲げ加工が一苦労する。
エレベーター用パイプに刺さる部分はまっすぐでよいが、ドールを保持する部分は股間の形に合わせて微妙に曲げ加工を行う必要がある。

サドル図面 今回作成したサドルの図。
このように、たんなる真円弧の形ではなく微妙な曲線になっているので、股間にポールを当てて様子を見ながら曲げてゆくと良い。

サドル作成用の治具 1つ 2つ作るなら治具無しでもかまわないが、そこそこ数を作るつもりなら木の板で手曲げ用の治具を作った方が良いかもしれない。
といってもそんなに大げさな物ではなく、木の板をサドルの曲線に合わせて糸鋸で切断した物を別の板に釘などで打ち付け、その曲面に沿っててまげをするだけ。

実際に治具で曲げるイメージ 実際にはこのように木の板に打ち付けた治具に沿って手まげで作成する。
治具を使うとアルミ棒に傷が付かず、また角張らないで綺麗に曲げることが可能になり、一気に曲げられるので生産性がぐんと向上する。

オフセットしたサドル部 また、左図のようにエレベーターポールとの接合部をクランク状に曲げることで、ベースポールからの前後位置を調節することも出来るので、自分に都合の良いように曲げれば良い。

棒に熱収縮チューブをかぶせて熱で綺麗に収縮させた後 曲げ加工が出来たら今度は対象 (接触) 物保護のために熱収縮チューブを被せる。
被せる部分はサドル先端から後端までの、弧を描いている部分に対してのみでかまわない。
被せたらライターなどであぶって密着させる。
この時、あぶりすぎて熱収縮チューブを焦がしたり焼かないように注意すること。
焦がしてしまったりした場合は焦げが色移りのように移ってしまうかもしれないので、もう一度新しいチューブでコーティングすることをお勧めする。
なお、アルミ丸棒にコーティングをしないで、丸棒がむき出しのまま股間にあてがうと、ボディに傷が付いたりアルミ粉がこびり付いてしまうので必ず何らかの形でコーティングを行うこと。

5. ベースの組み立て
ベースにアルミパイプを突き刺す まずは固定ポールをベースの穴に刺して固定する。
この時、固定力が弱いと感じたら接着剤などで強固に固定すること。

アルミパイプにゴムシートを巻く ベース用パイプの固定ができたらスタンドストッパーをパイプに固定するが、スタンドストッパーの内径がφ10mm なので 1mm 厚のゴム板を使用する。
この写真では海苔付きゴムシートだが、実際は糊無しの方が激しく使いよいので必ず糊無しを使用すること

スタンドストッパーの固定完了 ゴム板を 25mm x 15mm に切断し、スタンドストッパーに半分入れた状態でパイプに挿入するとそれほど苦労せずに入るが、このあたりはコツもあると思うので各自工夫して入れるようにしてほしい。
スタンドストッパーからはみ出たらカッターナイフで切ると見た目も良い。

なお、スタンドストッパーを圧入する時にゴム板が結構摩耗するので、スタンドストッパーを交換する際はゴム板も交換した方がよいかもしれない。
# スタンドストッパーが抜けない程度の摩耗であれば継続利用も可。

6. エレベーターパイプの組み立てとベースパイプへのセット
固定したあと サドルをエレベーター用パイプに突き刺して固定する。
固定は突き刺しただけで固定されるならソレで良いが、もしぐるぐる回ってしまうようであればポールの切断面よりちょっと下の方でかしめてやるとよい。

スタンドストッパーに突き刺す 固定が出来たらスタンドストッパーのストッパーを解除してそこに挿入し、ストッパーで固定する。

7. 完成
1号:SD サイズ 2号:SD サイズ
これで完成。
今回はサドル軸のオフセットしている物とそうでない普通の物を作ってみた。
他にも、写真はないがエレベーターポールをごく短くしただけの、間に合わせの MSD 用サドルも作成。

■ドールの設置
ドールをサドルに乗せるように設置し、エレベーターポールを延ばしてサドルを股間に当てる。
当たったところでストッパーを固定したら設置完了。
エレベーターポールは出しすぎるとサドルの上で股間を回転の中心としてドールがバク転するので注意。
コツとしては、股間とサドルの間に 2、3mm ほど隙間を作るくらいの気持ちでセットする。
サドルはあくまで自己直立をサポートするだけのものであり、サドルでドールを浮かせるものではない、と考えればよいだろう。
この設置の方法は前回の Ver-1.0 の時となんら変わりはない。

全身図 前から見るとこうなる。
ポールを跨ぐ感じでドールを乗せる。

足の付け方 こうした、一見不安定そうな立ち方でもスタンドのおかげで普通に直立できる。

トッピ 間に合わせで切断して作成した MSD サイズ用エレベーターポールを使ってトッピを直立させてみた。
すわりっこボディなのでスタンドがあってもかなり直立させにくい・・・。
実際に使ってみてどうよ?
前回のスタンド (Ver-1.0) よりもっとイイ(・∀・)!!
Ver-1.0 はドールが揺れるとそれにつられてポールも一緒に揺れてしまうため、いつか折れるんじゃないかと不安だった。
また、見た目が華奢な上にエレベーターポールの調整が結構面倒だ (ベースポールの厚みが薄いのでネジを緩めるとすぐポロッと外れる) ったが、今回の Ver-2.0 はベースポールが太いので多少揺れたところでびくともせず、見た目もしっかりしており、エレベーターの調整はストッパー 1つで固定できるので非常に便利で楽。
また、エレベーターパイプをアルミから同サイズの真鍮にしたことで曲がり耐性にも強くなっており、サイズアップしたベースポールと合わせるとかなりの剛性アップになっているようだ。
工作の難しさは Ver-1.0 よりも多少上がってしまったが、ホームセンターが木材・金属加工をしてくれるなら全て解決する。
# 近所のホームセンター(?) HOME's なら、穴空け 1カ所 50円、金属棒切断 1カ所 50円。
値段に関しても Ver-1.0 と比べると多少コストアップにはなっているが、全体の剛性を稼ぐには多少の投資が必要だ。
特に、SD を支持するには Ver-1.0 では力不足所か役に立たない可能性もあるからだ。

今後の改善点としては、まずはエレベーターポールをφ4mm から φ5mmにしたい。
φ4mm では半固定といったところで、ちょっと力を加えるとするすると簡単に伸び縮みしてしまう。

また、更に強度を上げるためにもベースポールとエレベーターポールをステンレス製にして、ベースポールはφ10mm にしたいところ。
ステンレスが難しい場合はベースポールを真鍮に置き換えるだけでも良いと思われる。

ベースポールはすっぽ抜け防止のためにベースにネジ止め出来ればよいのだが、パイプの内側にタップを切ることが出来ないのでどうすればよいかを考えている最中。
おまけ
撮影風景 部屋が広くなったので撮影場所に困らなくなりますた!!(・∀・)