|;゚д゚) <改造、製作などは自己責任で。

エアブラシを使うと塗装粉が飛び散る
エアブラシは、希釈した塗料を空気によって霧状にして吹いて塗装するというもので、人形の塗装だけでなく、ペインティング全般に広く使われている技術。
コレを行うと、吹き付けられなかった塗料が粉として空気中に拡散され、周りを塗料で汚染してしまう。
そこで普通は外でエアブラシを使うか室内で粉がなるべく舞い散らないように気をつけるのだが、性質上どうしても舞い散ってしまう。
そこで舞い散る粉をどうにかして吸い取ってやればよい。
そこで登場するのが "塗装ブース"。
塗装ブースは


で構成されており、ブース前でエアブラシを使い、その後ろで空気を吸うファンにより塗装粉を吸い取り、シンナー臭と一緒に外に排気する。
塗装粉はファンフィルタにより有る程度ろ過されるが万全ではない。

しかし、この塗装ブース一式が一番安くても 9,000円ほどするのでどうしても購入には尻込みしてしまう。
そこで、自室に一番合った塗装ブースを自作してしまおうということで、今回実行に踏み切った。

なお、この塗装ブースは空気を吸い込むため、ヘッドの削り加工の時などにも使用することが出来るはず
また、塗料を近くに置いておけば換気扇代わりにもなるはずである。
どんな構造にするか?
※勘違い説明があるかもしれないのでソレ前提でお読み下さい。(ぉ

ようは「空気を外に吸い出せればよい」だけなのでそのように組み立てればよいのだが、実はちょっとした問題がある。
一番簡単な方法は

吸い込み口 (ブース部) → ファン → ダクト → 窓 → 外
※一般的に "押し込み式" と言われている。

なのだが、こうすると軸流型ファンの特性上、ファンの風力が強い場合は "吹き返し" が発生することが多々ある。

吹き返し模式図吹き返しとは、ファンが起こした風が障害物に当たることにより風の向きが変わってしまい、場合によっては吸い込んでいるはずの風が戻ってくる現象のことを言う。

吹き返しの解消法としては、ファンが起こした風がなるべく障害物に当たらないようにすればよいのだが、

ファン → ダクト

の順序だと、たとえファンの後ろ (ダクトとの接続部まで) を斜めにして抵抗を減らそうとしても、軸流型ファンの特性である「風圧 (風を押し込めようとする力。トルク。) が低い」ため、どうしても吹き返しが発生してしまう。
また、同特性のため、パイプが長ければ長いほど吸排気力が低くなって吸排気しきれない場合もある。

では、吹き返しを防止するにはどうすればよいかというと、以下のように 2つの解決方法がある。
双方共に一長一短なので特性と長所短所を理解した上でどちらを採用するかは各自で判断して欲しい。

  • "吸い込み式" にする
    吸い込み式とは、風をダクトに「押し込む」のではなく、ダクトから風を「吸い込む」方式のこと。
    これだとファン後部の風は大気解放となり、風が壁に当たらずスムーズに排気されるので吹き返しの心配もない。
    この方式だとトルクを確保できさえすればどんなサイズの軸流型のファンが使えるので、ファンの入手が容易なので材料には困らない。
    一般的にはトルクを少しでも稼ぐため、台所用換気扇などを使うのがメジャー。
    ただし、長いダクトの後ろにファンがあるため、ブース直近にファンがあるものよりは排気効率は劣ってしまう。
    軸流型ファンの特性である「風量は多いが風圧 (トルク) は低い」という仕様のため仕方のないところである。

  • シロッコファンを使用する
    シロッコファンはトルクが高いため、軸流型ファンに比べると長いダクトを使用することが出来、その特性上、吹き返しが起きない (吹き返しても吹き返した風もろとも高いトルクで押さえ込める) ので吸気口直近にファンを設置することが可能となり、吸気効率はアップする。
    他にも、多少細いダクトを使用しても排気しきれることや、ダクトの先端にファンを取り付ける必要がないのでダクトを通す穴はダクトが通る穴の大きさだけを考えればよい。
    ただし、シロッコファンそのものが入手しづらい?というのが難点な他にも、ファンブレードに塗装粉が積もれば積もるほど吸排気力が落ちるので、ファンブレードの定期的な掃除が必要となる。

  • なお、掃除機はホース直近の対象物は強力に吸い取るが、そこから少し外れたところにある対象物はほとんど吸い込まないため、拡散するような対象物 (粉塵や塗装粉など) を吸い込むための手段としてはお勧めできない。
    必要な材料
    今回はシロッコファンは使用せず、普通に手に入りやすい軸流型ファンを使用することにする。

    段ボール (場合によっては無料)
    ファンカバーを作るために必要となる。

    アルミダクトホース φ100mm / 1m (\780)
    ブース部とファンを繋ぐ。
    今回はフードキャップがφ75mm しか無かったのでφ100mm を使った。

    適当なファン (場合によっては無料)
    なるだけ風力の高いものを使用すること。

    フードキャップ (\518)
    ファンカバーとダクトを接続するためのキャップ。
    恐らくどんなものかわからないと思うので写真なんぞ。
    フードキャップ #1 フードキャップ #2

    フィルタ
    塗料粉や粉塵を回収するためのもの。
    それらを有る程度回収できるようなフィルタであれば何でも良い。

    部品加工と組み立て
    必要な材料を用意したら組み立てを行うが、各部品の寸法は自分の好きな大きさでよい。
    今回は参考程度にサイズを記載するが、厳密にこのサイズでないと駄目というわけではない。

    1. ファンの連結とファンボックスの作成
    ファンボックス 表 ファンボックス 裏
    まずは、上のようにファンを横 3連に並べて固定する。
    ファンの固定はファンの 4角の穴それぞれに適当な金具を使ってネジと一緒に共締めして連結すると良い。
    今回は丁度良い金具が見つからなかったので、プラ板で連結パーツを自作した。
    連結は表裏の両方に連結パーツを付けた方がよい。

    ファンボックスは 360mm (120mm ファン 3つ分) x 120mm x 100mm の箱を作り、底面にファンを埋め込めるような箱を作る。
    ファンの面からダクトの口までは、有る程度の空間がないと中央のファンばかりが空気を吸ってしまい、左右のファンが空気を吸ってくれないので気をつけること。

    ボックス内部 ボックスの内側は、ファンが入り込みすぎないよう写真のようにつっかえ棒代わりに段ボールのストッパーを両面テープで貼り付けておくと良い。

    ファンボックスにフードキャップを取り付けたところ 表にはフードキャップを取り付けるための穴を開け、そこにフードキャップを取り付ける。

    フードキャップの固定用金具 フードキャップはあらかじめ挟み込むタイプの固定金具が付いているので、ファンボックスに穴を開けることなく取り付けが可能。

    フードキャップには金具が通るスリットがあるので・・・ 穴を塞ぐ
    このフードの場合、挟み込み金具が通るスリットがあったので内側から穴を塞いでおいた。

    2. ファンとファンボックスを組み付ける
    ファンボックスに 3連ファンを押し込める。

    ファンストッパー そのままだとファンボックスからファンアッシーが脱落してしまうので、写真のようにプラ板でストッパーを作るか、どうにかして固定してしまえばよいが、完全に固定してしまうとファンが故障したときに簡単に取り替えられないので、ストッパーを自作して固定した方がよい。
    このストッパーは、ファンボックスに少し切り込みを入れてその中に直角より少し鋭角に折り曲げたプラ板を引っかけている。
    なお、固定は外れるような力の加わり方向に気をつけるだけで良く、押し込む側の力のかかりようは 1. で内部に取り付けたつっかえ棒に任せる。


    3. 窓に固定してパイプを取り付けてみる
    小窓に取り付けてみた うちの場合、室内から固定できなかったので室外から小窓に押し込めてみたところ、脱落しないようなきつさでギリギリはまった。
    もし脱落するようであれば、脱落しないよう適当に工作した方がよい。
    なお、画像はフードキャップを取り付けていない状態のものだが気にしないこと。

    パイプを取り付けて手元まで持ってくる アルミパイプはフードキャップにねじ込むことで取り付けが可能なので、適当に折り曲げて手元まで持ってくる。

    4. 吸い込みテストを行う
    吸い込みテスト 実際にファンが空気を吸ってくれるかをテストする。
    たばこや線香の煙を利用するとわかりやすいが、手に入らないようであれば写真のようにティッシュを細く短冊状にちぎったものをパイプの口に近づければよい。
    実際に吸っている動画を撮ってみたので参考にどうぞ。

    動画 (7.7MB / Divx / 音声無し)

    この動画では、電源 ON 時の吸気及び電源 OFF 時の状況を撮影している。
    うちの環境ではファンの電源を切ると風が逆流します。(汗)

    なお、手を放すと動画の最後のようになってファンに張り付く (最悪絡まる) ので注意すること。

    これ以降は制作中。
    実際に使ってみてどうよ?
    おまけ - シロッコファンの種類について
    ブロワファン、ブロアファンとも言われ、様々なメーカーから販売されている。
    エアブラシ程度の塗装粉を吸い込みたいようであれば、最大風量 100m3/h (1.6m3/min) の性能を持ったシロッコファンが必要となる。

    参考: