とりあえず、交換か否かを判断しましょうか。
着けるときは+から、外すときは−から。を必ず守ること。
※足す、引く、で覚えると覚えやすい。
→ +=足す、−=引く
ここで、測定電圧が 11v 〜 12v 以内であれば、まずは補充電してみるのも復活の近道。
11v 以下であれば素直に交換した方がよいと思う。
ちなみにうちの場合は 11.5v でした。
これでもセルが回らないもんだねぇ。
負荷電圧測定してないから実際にはもっと低いかも。
ここで、「レギュレータって何?」という人もおられると思うので補足しよう。
最近のバイクではレギュレータは正式名称「レギュレートレクチファイア」と言い、その役目として「発電電流の整流及び電圧制御」を受け持っている。
こう書くとなんかたいそうなパーツが入ってそうだが、中身は整流ダイオードと電圧制御用 IC (電子パーツで言えば LM78 とかそういう感じのアレw) が同一パッケージとなっているパーツ。
レクチファイアとは「整流器」であり、レギュレータとは「電圧制御器」の事。
最近のバイクはこのレギュレータとレクチファイアが同一パッケージになっているため、総称して「レギュレータ」「レギュ」などと呼ばれている。
バイクはジェネレーター (発電器) によって生み出された電気をバッテリーに充電しながら走っているわけだが、発電された電気は交流になる。
しかし、バッテリーは直流なのでこれを整流しなければならない。
ここで使われるのがレクチファイア。
で、レクチファイアによって整流された電気がバッテリーに溜め込まれるわけだが、発電器はエンジン回転数が上がれば上がるほど発生する電圧が大きくなる。
# ZZ-R400/600 では 45v くらい?らしい
充電する際は多少電圧が高いほうが良いのだが、流石に電圧が違いすぎるとバッテリーを傷める原因となる。
となると、発生した電圧を適正電圧まで落とさなければならないが、この「電圧を落とす」役目をするのがレギュレータ。
しかしこのレギュレータ、話に聞くとそこそこ壊れる確率が高いらしい。
レギュレータは電圧を落とす役目を持つ。
その落とした電圧は何処へ行くのかというと、全て熱となって放出される。
レギュレータはいわば消耗品で、この「電圧降下によって生み出された熱」によってレギュレータの寿命がどんどん削がれてゆき、最終的にはその役目を果たさなくなる。
すると、電圧降下されないまま過電圧がバッテリーにかかり、最終的にバッテリーを殺してしまうことになる。
バッテリーを殺すだけならまだしも、そのまま走り続けているとバッテリーにかかっていた電気の行き場が無くなり、その電気はバイクの電装系を所狭しと駆けめぐる。
そうすると、「ヘッドライトが切れやすくなった」「メーターパネルがやけに明るい」などといった、過電圧がかかった際の顕著な症状が見られるようになる。
さらにこのまま走っていると、通常は 12v しか考えられていないところに過電圧がかかるので、それらの電装品は過電圧に耐えられなくなりあぼーん、最終的には走行不能な状態にまでなる。
バッテリーが死ぬ原因は「そもそもバッテリーへの充電が行われていない」「バッテリーに過電圧がかかって死んだ」と上でも書いたが、レギュレータが死ぬと「バッテリーに過電圧がかかって死んだ」が当てはまる。
そこで、バッテリーが死んだ際は「何故死んだのか」を診断する必要がある。
エンジンがかかったらシートを外して左シートカウルを剥がす。
すると、キーシリンダーの左側に 6本端子のコネクタがささっている四角いパーツがある。
それがレギュレーター。
レギュレータからコネクタを刺したまま、コネクタにケーブルが刺さっているところにテスタの棒をつっこむ。
つっこむべき場所は白ラインと黄&黒ラインの 2本で、白ラインが+、黄&黒ラインが−。
準備が出来たら以下のように測定を行う。
ターミナルはマイナスから外すこれを絶対に守って欲しい。
ターミナルが取り外せたらバッテリーの抜き出しになるが、受け皿とバッテリーの間に小石が噛んでいたら抜こうと思っても抜けない。
そこで、バッテリー端子に手近な紐を通してそれを持って引き上げると簡単に抜ける。
端子に対する負荷はそれほどかからないので問題視する必要は無し。
ここで気を付けるのは、間違っても導電性の紐を使ったりしないこと。
出来れば荷造り用のビニール紐が良いだろう。
引き抜きに使うだけなので凝ったくくり方などはしなくてよく、適当に紐を通せばよいだけ。
ここで充電時間の算出だが、バッテリーに充電時間が書いていなければちょっとだけ計算して時間を割り出す。
バッテリーの容量が 10A で充電器の出力が 2A だった場合は、10A / 2A で 5時間と見る。
ただし、バッテリーに充電時間が記載されていればそちらに従うこと。
AC デルコのバッテリーには 2.5A で 2時間と記載されていたが、2A 出力なら 3時間ほど充電すればよいと思われる。
充電が完了したら無負荷電圧を測定して死んでいるか否かを確認する。
自分の場合は 11.0v まで下がってしまい、完全に死んでいることが確認されますた・・・。_| ̄|○
まずは箱を開けて付属品の確認。
必要なのはバッテリー本体と希硫酸連装パック、それに注入口用の蓋。
まずはバッテリーの上にある注入口を塞いであるシールを剥がす。
すると、注入口が見えるので、ここにおもむろに希硫酸の連装パックを逆さにしてグサッと奥まで差し込む。
この時注意しなければならないのは、希硫酸連装パックのシールは剥がさないこと。
バッテリー本体のストロー状の注入口で勝手に破けるようになっているのでそれに任せること。
あとは希硫酸が全部バッテリー内に入ればよいのだが、時々怠けているカートリッジがあるので、それをみつけたら付属している画鋲でカートリッジの上の方に穴を開ける。
すると簡単に入ってゆく。
希硫酸が全部入ったら、カートリッジを刺したまま 20分ほど放置しておく。
バッテリー本体が多少温くなるが、これは発電している証拠なのでそのままで(゚ε゚)キニシナイ!!
20分ほど過ぎたらカートリッジを外し、付属の蓋で蓋をする。
蓋をしたら両端子間の電圧を測定し、12v が出ているかを確認。
このあと、バッテリーを多少長持ちさせたい場合は補充電を行えばよいと聞くが、MF バッテリーは新品当初は満充電ではないため、補充電をしないままバイクに乗せて放置していると少ない電気を使ってしまうことになる。
通常は充電器によって補充電をするか、載せた後すぐに走り出してバイクのジェネレーターで補充電を行うなどする。
もしサンデーライダーなら、充電器で補充電を行って満充電にしてからバイクに乗せた方がよいだろう。