ここを掃除しないとチェーンメンテは始まらない

チェーンを掃除してもなぜかすぐ汚れる。
そういう人は恐らくスプロケットカバー内にルブの塊、通称「ルブうんこ」が溜まっている可能性が高い。
そこでここをバラして掃除しよう。

アンダーカウルを外す

スプロケカバーを外すにはクラッチレリーズアッシーを外す必要があるが、その前にアンダーカウルを剥がさないとボルトが1本だけ外せない。
そこでまずはアンダーカウルを外す。

プラスチックリベットの取り外し

プラスチックリベット これは左図のように中央部に溝が掘ってあるので、そこに細いマイナスドライバーでもつっこんで真ん中のぽっちを引き上げるとアンダーカウルから外れる。

アンダーカウルの取り外し
アンダーカウル上部の4mm六角ボルト3本と下部の5mm六角ボルト2本を外してアンダーカウルを剥がすわけだが、ボルトを外してもそのままするりと外れない。

センターカウル下部 ここに爪が有り・・・

アンダーカウル ここに爪が入る穴があって結合しているからだ。

これはアンダーカウルを90度外に広げれば外れたが、この外し方が本来の外し方かどうかは定かではない。

スプロケカバーを外す

クラッチレリーズアッシーの取り外し
これはクラッチレリーズアッシーを固定している3本のボルトを外せば外れるが、クラッチレリーズピストンがだんだんと飛び出てくるのでタオルでくるんだ上でシャコ万などで挟んでおくこと。
また、作業中は絶対にクラッチレバーを握らないこと!
ピストンが外れてしまうとブレーキラインとおなじくオイル注入とエア抜きをしなければならない。
スピードセンサーの取り外し
スピードセンサーはスプロケカバーにボルト1本で固定されているのでこれを外しておく。
ボルトを外せばするりと抜けるが、抜くのが結構難儀なのでケーブルを損傷しないように抜くこと。
スプロケカバーの取り外し

スプロケカバー ボルトは赤丸で示した場所に8mmボルトがあるのでそれを外す。
このボルトだが、左下と左上は3/8のソケットが入らないので1/4のソケットを使用すること
長さはボルト4本のうち2本が同じだけで他は違う長さなので間違わないよう注意。
(右上:68mm / 左上:52mm / 左下:28mm / 右下:52mm)
左上のボルトについてはスピードセンサーケーブルのクランプがついているので忘れないように。

スリーブ スプロケカバーを外したときはここ(左上)と・・・

スリーブ ここ(右下)に位置決め用?のスリーブが入っているので無くさないように注意すること。

スプロケカバー裏 スリーブはスプロケカバー側に張り付く場合もあるので、エンジン側に内場合は赤丸の部分を確認。

スリーブ スリーブはこれが2個。

チェーンガイドを外す

スプロケットカバーが外れたら今度はいよいよチェーンガイドを外す。
これにルブうんこがたんまりついている場合はチェーンを何度掃除しても無駄です。
チェーンガイドの取り外し

チェーンガイド チェーンガイドは3本のボルトで固定されており、うち1つ(右側)はチェーンの後ろに工具がギリギリ入る程度出ているだけなので慎重に外すこと。
なお、そのボルトのみ緩み止め剤が着いているので、抜ける程度まではボルトを回すのに負荷がかかる。

部品の取り付け

部品の取り付けは行った手順を逆にすればよいのだが、ここでの注意点。

ボルトは全て初めのうちは手で回せない程度までは手回しすること。
ボルトがねじ込まれる相手は交換の利かないエンジン本体であることをよ〜く念頭に置いて作業をしよう。
ネジ緩み剤が塗られているボルトに関しても手で回せないことはないので、回しきれないまで回して固定。
この時、変な感触があれば即座に緩めてもう一度やり直すこと。

スピードセンサーは接近センサーでありスプロケの固定ナットとは接していないのでそのまま取り付けて良い。

スプロケカバーはチューブを2本だけ中に通すようになっている。

スプロケカバー内 左の写真の★で示したクランプで固定されている2本のチューブがスプロケカバーの中を通るようになっているので、組み付ける際はスプロケカバーの左側の切り書きの部分に通すように。