2016/12/04
CACTUS V6の手持ち無線リモコン化
ちょっとやりたいことがあったので Harvest One 社の CACTUS V6II を買ってみた。

やりたかったことというのは「V6 を光量・照射角を変更するだけの手持ちリモコン化とその検証」。
CACTUS V6 で CACTUS RF60 の光量変更 (発光量の指定。人間が行う) のみを行い、RF60 の調光 (実際のストロボ光量の制御。機械が行う) 制御は CACTUS V6II に任せるというもの。
この手法は、始めに構図をきちんと決めてピント合わせをしておけば、あとはカメラの WiFi コントロールと組み合わせると完全にその場から動かずにストロボの光量変更とカメラの露出制御が行える利点がある。

どういう環境かというと
  • 被写体とカメラが比較的離れている、もしくは距離的には近いが (迂回する必要があるため) カメラにたどり着くまでの道のりが長い。
  • ストロボの位置が離れている、もしくはストロボに近寄ることが出来ない。
  • その場から動けない。
という条件が重なったときに効果を発揮する。

例えばこのシーン。

模式図

これはカメラの位置は数 m 以内にあるのだが、目の前は堀になっているため迂回するのに 15m ほど歩かなければならない。
ストロボは背中の方向 5m くらい先にあるが、光量変更のために立ってしゃがんでを繰り返していると膝が死ぬ。
しかも被写体に太陽光の直射が当たらないようにするため被写体の近くに居る必要があり、ストロボの近くに居座るわけにも行かない。
……という状況の場合、その場で (つまりこのシーンではしゃがんだまま) ストロボの光量変更が出来れば、あとはカメラのコントロールに関しては WiFi コントロールで制御可能なので効率が劇的に上がるというわけ。

目下問題は
  1. V6II は HSS 対応だが V6 から RF60 に光量変更の信号を投げたときに RF60 の HSS がどういう扱いになるか、つまり「HSS 未対応の V6 から光量変更の信号を受け取ったから HSS は使えない」と RF60 が誤認?する可能性が有る。最悪の場合、この手法で HSS が使えない。
  2. V6 で光量変更後、カメラに乗せた V6II がカメラのシャッター連動で発光信号を送る際に V6II が現在保持している発光量を元に RF60 を調光しないかどうか (V6 で光量変更を行うと V6II そのものの光量値は変わらず RF60 の光量値が変わる、のはあたりまえ)。
2 に関しては RF60 側で光量変更をすると V6 の光量値を無視してストロボ側で指定した光量値で調光するので問題ないと踏んでいた。
# つまりシャッター及びテストボタンによる発光指示は純粋に発光指示のみを行い、発光量は事前に子機に送信済みの光量値で発光 (調光) する。

問題は 1 で、V6 が飛ばした光量変更の指示が単に光量変更の指示のみであれば問題ない。
しかし他の設定やペアリング中の親機の情報まで飛ばしているとなるとどういう動きになるか全く予想が付かない。
最悪の場合は RF60 が「V6 から指示が飛んできたから親機は V6!HSS 使えないね!」と認識すると、HSS の使える V6II を買った意味がなくなる。
しかし、RF60 で照射角 (ストロボズーム値)を変更してから V6 で光量変更しても親機が保持している照射角は送信されない (V6 で照射角変更モードにチェンジしたときに初めて RF60 の照射角が変わる) から淡い期待は持っていた。

実際に試すと、V6 で照射角や光量変更を行った後にシャッター連動でオンカメラの V6II でストロボを発光させてみると、(V6II の光量値や照射角を無視して) V6 で指定した光量値や照射角で、しかも HSS で発光 (調光) してくれた。
どうやら送信される項目は発光指示も含めて全て項目ごとに独立して送信されるため、特定の項目を変更しても他の設定値は影響を受けない。
また、発光時の調光などの設定値は送信側の設定値に関係なく、受信側で最後に受信もしくは変更した値で発光されるようだ。

というわけで、V6 を光量変更と照射角変更のリモコンとして使うことが出来る。

2017.9.5 追記。

RF60 のファームを 2.05 にアップデートすると手持ちリモコン出来なくなった。
どうやら発光指示を出した V6/V6II の補正値を RF60 に都度送っている模様。
というわけでうちの RF60 は 2.04 に戻しました。

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