ZZ-R 400 Half Cowl Project
 ZZ-R400 ハーフカウル化計画
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諸処の事情で左右サイドカウル,左右アンダーカウル,右リアカウル,アッパーカウル右側が破損したため,おもいきってハーフカウル化を行うことにした.
その手順と加工をここに残す.

1. カウルカバーを外す
まずはアンダーカウルとサイドカウルの接合部を目隠ししている化粧板を外す.

カウルカバーを外したところ これは既にカウルカバーを外したところだが,位置的にはサイドカウル下,アンダーカウル上の大きなプラスネジの頭がそれ.
それをゆるめると,フレームと思っていたパーツが外れるので,左右両方ネジを外す.

クーラー前のカウルカバー止め 次に,クーラー前で固定されたままになっているカウルカバーだが,これはボディ側のゴム穴で留められているだけなので,カウルカバーが折れないように注意しながらまっすぐにひっぱると外れる.

2. アンダーカバーを外す
アンダーカバーは外すのは簡単.
ネジ止め箇所は片方 3カ所,合計 6カ所有るが,まずは先ほどのネジが外れている時点でこの左右 2カ所は完了.
もう 2カ所はアンダーカウル底面の六角ボルト 2本.
これは普通にゆるめればそのままスコンと外れる.
残り 2本は以下の写真参照.

アンダーカウルつり下げボルト 黄色い丸のほうの大きいボルトを外すこと.
その下の小さい方は,アンダーカバーを 3パーツに分割するためのボルト.

これでアンダーカウルが塊で外れる.

3. サイドインナーカウルを外す
次はサイドカウルを外すわけですが,その前にサイドインナーカウルを外さなければならない.
これを外さないと,内側から固定しているボルトを外しにくくて大変な思いをする.
特に右側は内側からでないと外れないような位置になっている.
どちらにしろ外さないとダメなので,先にこちらを外す.
このサイドインナーカウルもまた外しにくいが,コツを掴めばすぐに外れる.

サイドインナーカウルのネジは合計 5本.
右側が 2本で左側が 3本.

まず右から外す.
右側はメーター側の大きなプラス頭とタンク最後尾の膝が当たる付近の大きなプラス頭がそれとなる.
この 2本のボルトを外すと,かなりぶらぶらになる.

ヘッド側固定メスネジサイドインナーカウルはここでネジ固定されている.
右側のボルトはアッパーインナーカウル固定用.

メーター側はぶらぶらにはならず,アッパーインナーカウルとタンクが上に被さって固定している感じになっている.

タンクを浮かせればかなり楽になるので,もしタンクを浮かせるならばヘッド側にある 2本の六角ボルトと,シートを外したタンク最後尾に見える 12mm の六角ボルト,シートカウルを固定しているプラスボルトの合計 5本を外し,ヘッド側のタンクをすこし浮かせておく.

アッパーインナーカウルの下敷きになっているサイドインナーカウルの外し方は,まずサイドインナーカウル固定ボルトの穴からサイドインナーカウルをずらす.
次に,サイドインナーカウルを後ろに引っ張りながら,アッパーインナーカウルの下敷きになっている部分を引き出す.
# はまっている長さは 3mm 程度.

ヘッド側固定穴ベロがアッパーインナーカウルの下敷きになっている.

この時,タンクをずらしているならば,勢い余ってタンクを下に落とさないように注意すること.
アッパーインナーカウル側が外れれば,あとはカウルカバーの時と同じく右側はサイドインナーカウルの真ん中あたりでゴム穴止めになっているので,これをサイドインナーカウルが折れないように外す.

右サイドインナーカウル固定ゴム穴右サイドインナーカウルを外したあと.
このゴム穴で右サイドインナーカウルを固定している.

これで右サイドインナーカウルは外れる.

次に左サイドインナーカウルだが,これは 3本のボルトで固定され,ゴム穴止めはされていない.
2本のボルトは同じ位置にあるが,残り 1本は小物入れの中にある.

左サイドインナーカウル固定ボルト左側はここにも固定ボルトがある.

そのボルトを取ってから,右サイドインナーカウルと同じように取り外す.

サイドインナーカウルの取り外しが終わったら,タンクを元の状態に戻してかまわない.
この時,ヘッド側 2本のボルトは気を付けて締めること.
相手がフレームなので逝ってしまうと===終了===.

4. サイドカウルを外す
やっとサイドカウルをはずせる段階になる.

サイドカウルはアッパーカウルとの接合面に表から左右 5本ずつ,ラジエーター側前面 (丁度アッパーカウル裏下) に左右 2本ずつ,更にサイドカウル裏 (丁度ラムエアダクトたまり場付近) に六角ボルトが左右 1本ずつある.
また,左側にのみカウル後部に大きめのプラス頭のボルトが 1本ある.

サイドカウル裏以外のボルト (全てプラス頭のボルト) は全て外す.
ここからが問題だが,サイドカウル裏の六角ボルトはかなり外しにくい位置にある.

左サイドカウルエアインテークから中を見たところ左サイドカウルのエアインテークから中を見たところ.
暗すぎて前ピンになっているが,矢印の所に六角ボルトがある.
こちら側は六角スパナでゆるめてから手を突っ込んで回すと外れるが,手が大きいと入りにくい.

右サイドカウル上から見たところ右サイドカウル上部から見たところ.
銀色の物体は内側から差し込んだボックスレンチ.

このようなかなりせせこましい場所にボルトがあるため,特に右側を外すのは困難を極めるが,以下のようなボックスレンチと延長工具があれば比較的簡単に取り外すことができる.

延長工具とボックスレンチ延長工具 2本とボックスレンチ.
長さの比較はマグライト 2A.

延長工具とボックスレンチを組み合わせた長さマグライト 2A と比較してこのくらいの長が丁度よい.
コレより長くても短くても非常に使いにくくなる.

このような道具を使うと非常に簡単に取り外すことができる.
あとは外したサイドインナーカウルのアッパー側から手を突っ込み,六角ボルトにこの工具を差し込んで,ボックスレンチアームを取り付けてゆるめる.

上からちょっと見えるボックスレンチ延長バー このようになる.

少しゆるまればあとは指でまわる程度なので,延長工具を回してもよいし直にボルトを回して外してもかまわない.
これでサイドカウルが外れる.

5. 更に不要なパーツを外す
サイド・インナー・アンダーカウルを外すと作業が完了だが,もう 1つやっておきたいことがある.
サイドカウルとサイドインナーカウルを留めていたフレーム側金具だが,これはフレームに 2本のネジで固定されているだけなので,この金具 ASSY も外しておく.
ただし,これを外すと右側のクーラントチューブが宙ぶらりんになるので,針金でチューブをからめるような支えを作っておいた方がよい.
もし手近に針金が見つからない場合は,ゼムクリップを曲げて使ってもかまわない.




これで ZZ-R のハーフカウル化は完了となる.
最終的にはこうなっている.

ハーフカウル化が済んだ ZZ-R 400

リアビュー

ZZ-R 400 は 1100 と違い,メインフレームから肋骨となるサブフレームが伸びているので,たいていの人はアンダーカウルのみを剥がしていると思われるが.今回は私の ZZ-R のサイドカウルが割れと削れを起こしていたので,おもいきってサイドカウルも一緒に剥がしてしまった.
結果的にはスパルタンな格好でステキ過ぎるで OK だ.

ただし,こうしてしまうと小物入れが使えなくなり,アッパーカウルから下側に伸びているベロ及び空気溜めと,少々の配線がむき出しとなり,アッパーカウル末端が固定されてないので高速走行時にばたつく可能性がある.
配線は 1,2本なので,これはタイラップで固定すれば問題ないが,ばたつきは自分でアッパーカウル末端を固定するか,そのままにしておくかを決めなければならない.
小物入れに関しては日常使っていないので無問題.
空気溜めとベロに関しては見た目が悪いので,サイドカウルを切断する勇気があるなら以下のような手段もある.
削れたり割れたりして切断してもイイならば是非とも好きなように切断してカバーを作ってみることをお勧めする.




1. サイドカウルの切断ポイントを決める
丁度,ベロと空気溜めが隠れるように切断ポイントを決定する.

黒い縦線が切断ポイント

黒い線が切断ポイントとなる.
丁度黄色い矢印左側に縦に沿って走らせている.

下側のボルト固定穴などは,見た目が悪いので全て切断してしまう.

片方だけ切断した結果は以下の通り.

ちょっとずれますた(´・ω・`)

下部切断ポイントが 5mm ほど左側に切れ込んでしまったが,あらかじめ余分に残しておく予定だったので無問題.
今回は下部の不要なネジ穴などは時間切れのため切断していない.
この状態で,裏側はフレーム側に固定する裏側六角ボルト受けがそのまま残っているので,ばたつき防止のために裏から固定することが可能なはず.

で,両方切ったらあとは普通に取り付け.
でこうなります.

再度カウル仕様(ぉ



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