WinChip C6 description by Mr.CKK CKKさんによる正しいC6解説 バナー


この文章は98年10月5日,どるこむにて出されたPC-9821 V7/C4Kの高速化の質問で,WinChip C6を載せることについて書かれたresを基にしています.


>C6-200Mhzって,たしか整数演算がちょっと上がるだけ
それは,HDBENCHの数字を見ただけの印象でよく言われることです.例えばC6-200MHzはPentium-133MHzと同じぐらいだとか.しかしC6はアプリケーションがよく使う命令を特に高速に実行するという特長があるため,多くの場合に於いてHDBENCHの数字よりも体感速度では高速に動作します.

1.C6の速度
ソフトにも依りますが,クロックで比較して1ランク下のPentiumと同等程度です.つまりC6-200MHzは平均してPentium-166MHzぐらいの性能を発揮します.処理の内容によってはPentium-200MHzを越えることもあります.また,Pentiumと比較してグラフィック系に良い影響を与えます.
但し,安い代わりに浮動小数点演算がとにかく遅く,3Dゲームがまともに出来ないという欠点があります.但し次期C6では改善されるようです.
ちなみにHDBENCHよりは現実的な計測をするWinstone97では,C6は同クロックのP55Cと同等の速度を出すとのこと.処理の内容によって差が付くことも多々あるので一概には言えないのですが,参考になるはずです.
2.C6の特色
C6はPentium75/90/100クラスのPCを安価にアップグレードするためのCPUです.Pentiumと互換性が高く,倍率以外は特別な下駄が要りません.特にベースクロックの1.5倍設定で4倍速動作となるので,Pentium-75MHzをお使いの方は200MHz版を,Pentium-90MHzをお使いの方は240MHz版をそのまま載せるだけで動作します.C6はこのような旧機種を安く高速化できるという点に於いて利点のあるCPUなのです.

注1:An及びXnで上手く動かないようです.また無印(初代)のXa及びXtでは,たまに電圧が不足するので電源を弄る必要が出てくることもあります.

注2:一部機種にてセカンドキャッシュがエラーを起こすようです.その場合はセカンドキャッシュを取り外して下さい.なお,アプリケーションのサイズが大きい今の時代においては,セカンドキャッシュが無いのは決して減点要素とはなりません.

3.電圧
C6の大多数は3.52Vです.これはPentium75/90/100の3.3Vより高い数字ですが,今のところ無印(初代)のXa及びXtを除いて電圧が原因で動かなかったという報告は聞いておりません.
4.動作環境
特殊な下駄が要るようなことはありませんが,初期のPentium機で使われているヒートシンクでは熱暴走を起こしますので,適当な安いクーラーを取り付けて下さい.千円ぐらいの安いもので構いません.
5.キャッシュメモリ
一次キャッシュがPentiumの16Kに対し,C6では64Kとなっています.またメモリアクセスがPentiumより遙かに速いとも聞いております.そのため単純に高クロックのPentiumに載せ換えるよりも旧機種に於いて有利になります.
その他WinChip C6については,IDT社のホームページ
http://www.idt.co.jp/
を,参考になさって下さい.

次期C6が予定されている今の時期に現行のC6では派手さに欠けるかもしれませんが,そもそもV7/C4Kでは3Dゲームは無理でしょうし,そうであれば一般の処理に於いて必要充分な速度を持つC6は初期Pentium機の交換用CPUとして大きな意味を持っています.
現在のC6-200MHzの価格は六千円前後,それにクーラーが付いたとしても八千円以内で済ませることが出来ます.この値段なら損はしないと言えるはずです.
私見ですが,HDBENCHのようなベンチマークの結果だけでその速度を判断するのは危険です.HDBENCHは手軽で使いやすいベンチマークですが,PentiumProやC6ではどう考えても実際の速度より低い数字が出ます.例えば当方の環境では,「無印Xa(K5-PR166 120MHz)+Millennium」と「St15(PentiumPro-150MHz)+ViRGE」を比較した場合,ベンチ上は前者の圧勝ですが,実際の体感速度は後者のほうが遙かに上です.CPUに限らず,パーツの評価は数字に表れない部分も含めた,実際の使用感で判断すべきだと愚考する次第です.

※この文章ではIDT社の資料の他に,今までどるこむで書かれた文章を参考にさせて頂きました.



WinChip C6はオーバークロック耐性が低く,240MHz版が266MHzで動くと言うことは殆ど無いと思われます.その為ベース66の機種ではベース60にして240MHz版を載せるか,本体に倍率設定があればそれを変更し,無ければMTC-40001を介すなどして倍率を変更し,66x3の200MHzで動かすことになります.

但し,今年度中に予定されているWinChip2及びWinChip2 3Dは66x4の266MHz版が予定されています.これが98で動けば,ベース66のV10などでも直載せが出来るかと思います.なおWinChip2はMMXと浮動小数点演算の改善が図られ,何処まで実用的になるかは分かりませんが,現行のC6よりは3Dゲームなどの性能が向上しています.またWinChip2 3DはAMD社の3DNow! に対応しています.



>C6-240Mhzを買ってきて,50x5倍速で10Mhzオーバー

現行のC6には5倍設定が無いので無理です.WinChip2には66x5の300MHz版がありますが,逓倍率が5倍以上のC6はソケット7仕様になるようなので,ソケット5搭載機ではPL-Proのような下駄が要るでしょう.しかしそこまですると,C6の最大の特長である「安いこと」が殺されてしまいます.よってC6を選ぶ場合は,WinChip2(まだ現物が無いので,98で動くとは断言できません)による,66x4の266MHzが最善だと思います.性能的にもそれで充分でしょう.
ちなみに当方は,「CPUみたいな陳腐化の激しい部品に何万もかけてられん!」という思考法で動いてますので,それが根本から異なる場合はその限りではありません(^^;;).

但し,K6-3が果たして98で動くかどうか怪しい現在,WinChip3が最速の98への道を開く可能性もあります.価格面には目をつむり,下駄を履かせればいけそうな気もします.要人柱ですが試す価値はあるかも知れません.WinChip3は仮に3倍設定にしたとすると,その倍の6倍で動くようですし.つまり「倍率ドン,さらに倍」(^^;;;;;;;;;;)
(雷Gツッコミ:ハラタイラさんに全部!!(対消滅))

・・・・しかし,こんな事を書いて読んでもらえるのだろうか? かなり下に来ている・・・.
(雷G注:私はしっかり見ています(笑))



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