ステンレス考察
最近、変わった表記のステンレスを見る事がある。
一般的なのは18Cr(18-0)・18-8だったのですが・・・18-6とか見る事もある。
中国産に多いみたいね。
数字を見ての通りニッケルの含有量が違う。
閉鎖したうちのサイトを見た事がある人は記憶していると思う。
18Cr (18-0) は SUS430というフェライト系ステンレス。
18-8とは SUS304というオーステナイト系ステンレス。
オーステナイト系ステンレスは鋼材レベルでは基本的に錆びないハズ。
加工されるので錆びにくいという方が適切になりますが。
ニッケルを含んでいればオーステナイト系のような気がするが・・・
18-6はどうかというと私は知らん。(ぉ
中国とかの輸入品で安く販売されている。
そんな情勢なので国産品は価格的に18Cr で行くしかない。
が、SUS430というフェライト系ステンレスは鉄より錆びないが錆に強いとは言えん。
そんな時に国産で出て来たのが19Cr とか21Cr とかいう表記のモノ。
ステンレスの価格が上昇したせいかニッケルが高騰したせいかは分からん。
その苦肉の策で Cr の含有量を上げたのか?それなら大差ないと思うのだが。
と思っていたら、耐食性に関しては SUS304と同等とか記載がある。
SUS410 13Cr (13-0) というステンレスがある。
これは約13% の Cr を含んだマルテンサイト系ステンレス。
18cr は約18% の Cr を含んだフェライト系ステンレス。
系列は違うが耐食性に関しては劇的に違うとは思えん。
単純に Cr の含有量を上げても変わらんと思うのだ。
何か裏があるに違いない。(ぉ
で、軽く調べてみたら・・・どうやら新素材っぽいね。
ニッケルレスもしくは極少量で SUS304と同等の性能みたい。
私は専門家ではないので推測になるが、参考までに記載しておこう。
19Cr ステンレスとは・・・
新日鐵住金ステンレスの NSSC 180というフェライト系ステンレスだろう。
成分系は19Cr-0.4Cu-0.4Nb-LC,N とあるが・・・意味が分からん。(ぉぃ
約19% のCr に0.4% の Cu と Nb を配合しているみたいだ。
公式によると、類似鋼類として SUS 430J1L とあるから SUS 430J1L とは別みたい。
配分が若干違うのだが、SUS 430J1L は SUS304よりは耐食性が劣っていたハズ。
これを SUS304と同等というレベルにまで持って行っている。
21Cr ステンレスとは・・・
JFE スチールの JFE443CT というフェライト系ステンレスだろう。
21Cr-0.4Cu-0.3Ti っぽい。
約21% のCr に0.4% の Cu と 0.3% の Ti を配合しているみたいだ。
耐食性は SUS304と同等との事。
という事は、19Cr と21Cr というのは製造(開発)会社が違うステンレス。
耐食性は、SUS304と同等という新素材って事ですかな。
Cr の配分が違うので、一般的に言われている表記で記載していると。
どちらが優れているかは分かりませんがね。
詳しい方がいらっしゃいましたらツッコミまでお願い致します。m(_ _)m