2008/03/31
撮像素子の傾き
価格.com で E-3 の撮像素子が傾いてる!と炎上してるので試しに確認してみた。

無補正
01.jpg : OLYMPUS E-3, 1/8sec F3.5 ISO-100, 露出補正:0EV

左回転 0.3度
02.jpg : OLYMPUS E-3, 1/8sec F3.5 ISO-100, 露出補正:0EV


0.3度傾いてる俺の E-3 オタワ\(^o^)/


1回目は傾いてなかったんだが、その後6回ほど試すと全部綺麗に 0.3〜0.4度傾いてる。
うーん、しかたがないので運用でカバーしよう。
左回転に傾いてるから、ボディを心持ち左回転させればいいのか。

心配になったので「視野率 100%」の見切れ具合も確認してみたところ、微妙に見切れてないことが発覚。
# つまりは「見えてないはずなのに見えちゃう」。
だだし、これはどうもファインダーを眼鏡で見ているからアイポイントが若干離れているのが理由っぽい。
無理矢理目を押しつけると見切れているはずの像が見切れていなかったのがその理由。
それに、目を若干ファインダーセンターからずらすと見えちゃうというのもある。
眼鏡っこは辛い・・・。



この「ファインダーで見える水平の確認の仕方」だが、ちまたで言われる「水平器」を使った測定はしていない。
というのも、そもそもファインダーで見える対象物と、ファインダーの底辺・上辺・中央の AF 点を基準にして水平を確保するのだから、そもそも水平機なんぞ必要ない。
例えば、カメラを右に 45度傾けた状態で対象物も右に 45度傾けると、ファインダーから見た対象物はファインダー内では水平になっているからだ。
# この点については炎上してるスレの 7560462 でも同じ事が書いてある。
# ちなみにその下で「目の位置が変わるとずれる」とあるが、これは上下左右方向に対しては水平垂直に対してずれるが回転方向にはずれないので、水平確認に関してはアイポイントが多少ずれても問題はない。

ここで必要になってくる条件としては、「湾曲収差の少ないレンズ」と「完全に直線が保たれている被写体」、「カメラに触らずレリーズする」となる。
今回、レンズは ZD ED 50mm F2.0 Macro を使用し、被写体はスチール製の製図用?物差しを使用した。
残念ながらレリーズはリモートケーブルを持ってないので 12秒セルフタイマーを使ったが、そもそもレリーズボタンを押したときにボディが傾く可能性もあるのでお勧めは出来ない。

ちなみに今回は中型の三脚にセットして、卓上の物差しを動かしてファインダー内で水平を取っている。
というのも、雲台を動かして水平を取ると、雲台のネジを締めたり雲台の摩擦による移動誤差できっちりとした位置調整が出来ないため。

上に載せている写真は中央横 1列の AF 点を基準として水平を取ってみた結果だが、個人的には納得できないのでもう一度追試試験を行う。
そもそも AF 点そのものが水平ではない可能性もあるため、ファインダーの上下辺で確認をする必要有り。

ファインダーが完全な直方体を保っていないという状態であればこれら全てが信用できなくなりますが。
いや、まさかそんなことはないだろうて・・・。



炎上してるスレはこちらの模様
確かに炎上しとるw
このスレからリンクの張られている Canon 1Ds MkIII スレとは温度差が違いすぎる・・・。
片や「メーカーに直訴汁!」、片や「この程度のずれはメーカーが仕様と言ってるんだから妥協すべき」。

いやいや、ここまで温度差が有るのも有る意味凄いよな、と。
# 第一印象はあえて言わないでおく。(笑)
お互い話が噛み合ってないのもよくあるシーン。
まったく、客観的な話が出来ないもんかね。



ここでふと思ったのは、「完璧な垂直・水平・センター出しを行った100%ファインダー機にかかるコストはうん十万円もするのだろうか?」ということ。
このボディ仕様でこの価格は確かに安い。
しかし、その低価格がぶっちゃけ「垂直・水平・センターに対していい加減な精度のファインダー」をもってして産まれた物だろうかと。
もしその精度を確保して値段がうん十万円も高くなるなら、我々のような極普通のリーマンである一般人はとうてい手が出るような物ではない。
となると運用面でカバーしちゃうということになるだろうなと。

個人的には「フラッグシップ」を名乗るからには完璧なボディであって欲しいとは思う。
ただ、お値段までフラッグシップにはなって欲しくないのは一般的なリーマンであるが故のこと。
ユーザーのわがままというのもわかってるんだけどね。
# それならフラッグシップなんて名乗らなければ話は簡単、というのも・・・。(笑)

フラグシップ機

絶望した!「フラッグ」だと思ったらWikipediaに「フラグ」として修正された事に絶望した!!


  • 窓枠:最近のコストダウンの風潮のせいかもしれませんが「大部分には致命的ではないが、そのことを問題とする層にとっては致命的」って問題が残ったままの商品って当たり前になりつつありますなぁ。
    お小遣いで買う程度のレベルならまだ良いんですが、最近中層価格帯までその風潮が侵食しつつあって悩みの種という。
    見切れの問題は眼鏡かけてる人は大変ですなー。
    ウチの親父も眼鏡で写真なクチですが、ピント合わせるとぼやけて見える(自分の目で合わせると写真がピンボケ)とか、眼鏡のせいで見切れが分かりにくいとかで、裸眼な漏れに調整確認を求めてきたり(っつーても一緒にいる時だけですが)と苦労があったモヨリ。
  • Casper-01:>ピント合わせるとぼやけて見える
    つ「視度補正レンズ」
    ファインダーに入れるアレです
  • るり:実際はどうか知りませんが、たぶんこんな感じなのかなと?

    EOS-1系だと要所要所に微調整する為の機構とそれを確認する為の検査機があり、
    中堅機よりもかなり細かく追いこめるようになっていたと思います。

    EOS-1系については部品点数が増えているのに、
    他よりもかなり精度を出さないといけないということになり、
    他よりもかなり高くなるというのは致し方ないのかなと。

    E-3はこういった微調整の機構が設けられているのか知りませんが、
    リンク先を読むと微調整する機構がなさそうな雰囲気であり、
    EOS-1ユーザとE-3ユーザで温度差が出るのは致し方無いのかなと。
    #EOS-1=修理に出せば(微調整で追いこんで問題無いレベルまで)改善できる
    #E-3=修理に出しても(微調整で追いこめないので)運次第

    上にも書きましたが、実際はどうなのか知りません。
    あくまで推測です。
  • 窓枠:>元しゅしょー
    今のボディには固定で付いてるようで。
    なので「苦労が"あった"」なのでs
    #おかげでボディ借りる(っつーてもフルオートじゃないといじれないけど)
    #時にはそこいじるだけで済むのでむしろこっちが助かる、と。
  • Casper-01:>時にはそこいじるだけで済むので
    そう言えば以前使ってたRXには補正ノブ付いてたな ('A`)
    Planar 1.4/85 AE-WGとRXの組み合わせは重かったから結局159MM中心だったけど、今度は159MMが軽すぎて・・・・
  • 匿名で・・・:納得は出来ないけど・・・
    ボディ内手ブレ補正機構搭載では仕方ないと思ぅ。
    うちのK10D・K20D・K100Dも傾いているような感じ。
  • 蝦兄:自分もボディ内手ぶれ補正のことを考えたら,現状この価格でこの精度は許容範囲じゃないかと.
    一番動いては困る,むしろがっちりユニットに固定してしまいたい部分を動かしてしまうんだから,そこはどっちを採るかじゃないかなぁ.
    にしても他機種(たとえばフィルムのEOS-3とかEOSの最新2桁系)なんかのセミフラッグシップ辺りはどうなんだろう?
    余剰新機構を搭載したハイアマ機がプロスペックと同等の扱いでline upされることもたまにあるので,その辺りは調べてみても今後のためには良い参考かも.
  • G兄@会社:>納得は出来ないけど手ぶれ補正機能内蔵だからしかたがない
    というのはおおむね同意。
    それでもなんとかして頑張って欲しかったというのはあるものの、そこらへんは最終的な「値段」に響いてくる可能性があるので一般的なリーマンの財布には大打撃と。
    >るりさん
    やっぱそういうのもあってコストに響いてくるというのは有ると思いますよね。
    E-3は調整機構が無いらしいです・・・。@スレ
    温度差ってのはいわゆる「ユーザー視点とメーカー視点」、もっと極端に言うならメーカー擁護か否かです。
    E-3スレはメーカー擁護が多い(0.4度なんて微細な誤差だ諦めろ、ボディ傾ければいいじゃん、イヤなら乗り換えろ)のに対し、1DsMk3スレはその新逆(メーカーに対してちゃんと調整してもらうべき)だなぁと。
    ここまで真反対なのも面白いw
    >蝦
    「傾いてる」というのは時々見るけど、その後どうしたどうなったってのは見ないな・・・。
    調整は出来るとかって話は聞いたことがあるような無いような。

    あ、そういやせっかくオリのショールームに行ったのに、バイク輸送時の振動に対する撮像素子ユニットのダメージがどうなのかを聞くのを忘れた。(汗)
  • 蝦兄:そういえばフラッグシップもフラグシップも元々の意味は同じですね。
    フラグも意味的には特定の条件にはまったポイントに目印=旗を立てると言う意味だし。
    「っ」とか「ー」を抜かすのは技術屋に多い傾向ですね。

    ときに1D系の意見が辛口なのは元々がプロの使用を前提にした職人機として歴史を重ねてきたシリーズだから、と言うところが強そう。
    「プロ仕様はこうあるべき」と言う要求と、「こうであってほしい」と言う幻想が揺るがされたことに反発してるんだと思う。
    メーカーを純粋に製造・流通元と捉えるか、業務用の仕立て屋と捉えるか、ユーザー層の傾向が見えたような気がします。

    まあ、与えられた条件で最高の仕事をするのがプロ(=プロ意識)または玄人だと考えると、ここで客観的になれない人は道具の性能に期待しすぎかブランド意識が強い人、と言う意地悪な見方もできる訳なんですが(笑)
    よっぽどデタラメな精度なら別ですが。

    正味いま熱くなってる中のどれくらいが、それだけの精度を求められる撮影を実際にやってるかと言うと、それはそれで怪しい面もあるんじゃないかなと。
    むしろそういうことをあまり気にしないジャンルで撮ってる人の方が多いかも。

    確かに高い金額を積んで手に入れた機械に欠点が見つかったときの落胆は分かるんですけどね。
    自分は研究室にいた頃から、こういう細々したところに過敏になるよりは、実際に極限的な環境で酷使する身として「必要な場面できっちり予定通り動いてくれること」が重要で、あとのことは業務用としてはプラスαくらいにしか思ってないですかね。
    今回のズレも一次元かつ計算できるハズレだし。
    業務用で使う前提の時に一番嫌なのは、多次元の複雑な演算が必要な歪み(レンズの歪曲収差なんかがこれにあたる)や読めないランダムな誤差(センサーのランダムノイズやシャッター速度のバラつきなど)のような気がします。
  • G兄:>反発
    確かに、スレを見てるとそういう傾向がある。
    1DsMk3スレのようにもうちょっと建設的な話になると良いのだが。

    「必要な場面できっちり予定通り動いてくれること」というのは同意。
    背面液晶がもげても動作したり、滝壺に落ちても大丈夫(E-1での話ですが)という点では、どんな状況下に置かれても「必要な場面で撮影を続行できる」という安心感はある。
    その点では「フラグシップたる仕様」と言えると思う。
    ただ、日記本文に書いてあることを思っているのもまた事実で、ここらへんはちょいと残念に思うことではある。
    # 一般的に非常にわかりやすい点で言えば「コスト」という問題もあるだろうけども、そこをどう落とし前をつけるかだろうけど。
    で、研究所云々の下りを見てなるほどなぁとも思った次第。
  • G兄:あ、ちなみに自分的にはこの程度であれば人力補正すればいい、というよりも、そもそも
    「ここ数日にかけて確認した結果、最終的には0.2度〜0.5度の傾きという微妙にいい加減な結果になったので傾いているかどうかよくわからない」
    という状況に。
    三脚立ててファインダー内に写る被写体を微調整しながら 10数枚撮影した結果がこれ。

    ちなみに手持ちでやってみたら0.1度〜0.6度・・・w
    手持ち撮影がほぼ9割以上を占めるので「現実的な方法で水平を撮ってみた」結果がこれなので、もうどうでもいいと言えば乱暴だが、所詮そういう精度なのでいかようにでも。
    # これがプロ云々という話とは別です。
  • 蝦兄:結局「おかしいよなぁ?」「おかしいだろ?」で終わってる分には良いんだけど,そっから炎上まで一気に加熱してしまってるところが違和感あるんですよね.
    カリカリになって自機のマイナス点をつつくことで自ら愛着を無くしてしまってるように見えるんです.>加熱した人
    兄貴が言うように0.3度ずれてても「主たる撮影方法においては充分誤差の範囲」と言うことに気づいてないというか,数値的なところを追いかけすぎて肝心なところを見失ってる感じ.

    昔からカメラのコアユーザー層って面白いほど二分されていて,「持つことに意義を見いだしてしまって実用とかけ離れたところで議論する派」「細かいことは問題外に流してしまって結果的に良い写真が撮れるなら合格」という感じなんですね.
    ほんま,極限状態で精度が必要なごく一部の特殊な存在を除くとどうでも良いことでもめるもめる(笑)
    自分が写真を初めて一番審決注いでた頃は,いまみたいなネット掲示板なんて無かったから,これを雑誌の紙面上で言い争っていて決着がつくまで数ヶ月〜年単位なんてのをざらに見ましたよ・・・w

    ベンチマークで30000とか50000という数字に対して1000単位の数値変化でカリカリになってそのパーツの性能をこき下ろしてる人をたまにPC関係で見たけど,あんな感じかなって.
  • きょーちゃん:所謂「木を見て森を見ず」な方達かな?

    時折分野においてはそうなっている気もするのでちと反省w
  • 匿名でお願いね:無補正の写真なんですけど、定規の目盛の長さが同じ長さに刻まれているとすると、定規を傾むけて撮影してるように見えます。左上の目盛の長さのが、右上の目盛より長く見えます。
  • 匿名でお願いね:わたしの読み違えでしたね。上のコメントは取り消しでお願いします。一様に左下がりになるんですね、右下がりはないのでしょうか。
  • G兄@会社:>匿名氏
    取り消し了解しました。(笑)
    で、それをふまえた上で弁明。
    確かこの定規は撮像素子となるだけ平行になるようにセットしたと思いますが、今回の撮像素子の傾きに関しては平行率は不要と考えてます。
    といいますのも、今回の問題はあくまで「水平方向に対する傾きチェック」ですので、垂直方向はあえて無視してます。
    というのも、今回のように被写体にして斜めにしてしまうと、撮像素子の中央と端の方では垂直線の角度が変わってしまうという懸念があったためです。
    水平線ならば少なくとも上下方向に対する平行率は無視できるのでこうしたわけですが、問題は左右方向の平行率ですね。
    これに関しては、ファインダー内の被写体の「直線」がファインダーの端の対称位置となる部分に対して同じように接するようにしています。
    細い糸を1本ピーンと張るのと同じですからね。
    # 細い糸であれば多少平行率が失われても水平に見える。
    被写界深度でぼけが発生するという問題もありますが、それはあえて無視しますw

    >右下がり
    Oh・・・。orz
  • G兄@会社:ものすごい誤解を招きかねない書き方だなぁこりゃ。
    更に訂正。
    定規と撮像素子の平行 (というよりも各辺と被写体の距離) は、上辺と下辺の距離 (つまりカメラの上下角) がそれぞれ同じではないが、これに関しては上から覗き込もうが下から覗き込もうが、「水平である」という事に変わりはないので無視。
    しかし撮像素子の右辺と左辺の被写体に対する距離 (つまりカメラの左右角) は影響が出てくる (平行線を左右どちらかから見ると斜めに見える) ので、これに関しては気をつけている、ということで。
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備忘録
  • 無し
物欲リスト
  • Canon RF50mm F1.2L USM
  • SIGMA 20mm F1.4 EF Art
  • ニンバス チヌーク
  • OCB-1 ST II
ツーリング ドライブ兼野外撮影予定リスト