2020/10/29
変則グラウンドレベル撮影
ローアングル撮影のことなんですけどね。

三脚を大開脚させることによりローアングル撮影は出来るが、雲台の高さ故にそれ以上に低くは出来ないのがローアングル。
「雲台じゃまだよなぁ……ならば横にずらせばいいのでは?」と思い立つところだが、問題は「どうやって雲台の真横にカメラをマウントするか」。

話は簡単。カメラボディ専用 L字プレートを着けて自由雲台のクランプを横倒しにしてサイドクランプすればいいのである。

ただしこれ、通常の L字プレートは左側にプレートがあり、それを使ってサイドクランプするとバリアングルディスプレイを全開に出来ない。
# チルトディスプレイだと背中で真上に跳ね上がるだけなのでこういう時は非常に助かるのだが…。

そこで、シャッターボタンは多少押しにくくなるが、右側にプレートを持ってくれば左側がフリーになるので Win-Win では?と思いついたので、アルカスイス互換プレート (PU-50クラス) を L字アングルにネジ止めして、L字プレートはカメラの底にネジ止めすればいいかな〜でもネジ止めだと使わないとき外すの面倒だな〜と考えていたら、Twitter でフォロワーさんから「汎用のL字プレートにクランプ着けたらいいですよ」とのアドバイスと頂いて目から鱗。

まず汎用 L字プレートの、本来はカメラボディの底が当たる部分にアルカスイス互換クランプをネジ止めする。
そのクランプはカメラボディの底に取り付けたアルカスイス互換プレートにクランプする。
そして自由雲台のクランプは汎用 L字プレートのサイドプレートをクランプすればカメラを左に張り出すことが出来、無事バリアングルを展開出来るようになる。

この方式の問題点は
  • シャッターボタン及び前ダイヤルを回しづらい
  • 汎用 L字プレートの分だけ荷物が増える
  • 汎用 L字プレートにネジ止めしたクランプの分だけ下げることが出来ない
だが、どれも運用で対応出来る些細なことなので特に問題視はしていない。
特に低さに関しては必要十二分なので問題にはならない(なる程度の低さは必要としない)。
むしろバリアングルをまともに横に展開出来ることの方が重要…。

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Leofoto G2
商品説明
https://widetrade.jp/leofoto/g2/

Leofoto G2
※画像は公式より拝借

なにそれ?と思うだろうが、これ実は微動雲台。
自由雲台は前後左右あらゆる方向に自由自在に首を振ることが出来るが、微妙な調整、特に水平な風景を撮影するときなどの微動は苦手。
LH-25 だとやろうと思えば出来ない事は無いが、動きすぎる+前後左右同時に動くが故に微調整はかなり難航する。しかもノブを締めたときに微妙に動く場合も有るので更にたちが悪い。

そこでこの微動雲台。

自由雲台の上にアルカスイス互換クランプ経由で取り付け、自由雲台でぱぱっと適当に角度を決めたらあとは G2 の前後左右ネジで微調整をするだけ。
前後左右の首振りは独立している上に微妙にしか動かせない仕様のため水平垂直が非常に取りやすい。
今まで自由雲台でイライラしながら水平を取っていたが、こいつを使うとそのストレスも無く対応出来る。

欠点は重いかつ背が高くなること。
ローアングラーには後者は特に重要だが、変則利用で事なきを得ることが出来そうなのでこちらは問題無さそう。
前者は物理的にどうしようもないので諦めるしかないが、一度使ってしまうと「重くなるから置いていこう」と言えない雲台だろうなぁという気はする。

製品の出来の方に目を向けてみると、Leofoto 製品の御多分に漏れずクオリティが高い。
センターロックが有るので中央ゼロリセットが楽。
動きは非常に滑らかでひっかかりなどは一切ない。微動雲台なのでこの滑らかさが重要となる。
この滑らかさは最上部のパンステージもそうなっており、小さい力でグリスの粘りを受けながらするすると動きすぎない程度に軽やかに動く。
剛性感もしっかりしており、これだけ可動部が有りながらもがたつきも無く高精度で作られているようだ。

物としては RSS p0 Hybrid の上の部分 (Core Leveler) と全く同じ機能を持っており、それと同じ機能を欲するならば LH-40GR がそれにあたる。
LH-40GR はいかにも自由雲台に微動雲台取り付けました感があってやっつけ仕事のようで美しくないのが玉に瑕。(
それに比べて p0 Hybrid は自由雲台がヘッド部と一体型になっており、ひょろ脚の微動雲台感があってちょっと見た目は華奢に見えるがやっつけ仕事感は全く無い。

値段を見てみると (同じ機能で比較しなければならないので G2 ではなく LH-40GR を対象とするが) p0 Hybrid は海外からの個人輸入だと 10万円弱、国内取り扱いだと 15万円に対し、LH-40GR はなんと5万円ほど。
全く同じ機能で流石にこの値段差だと LH-40GR でいいよ、しかも自由雲台持ってるなら G2 でいいよとなってしまうのは仕方がないわな…。



パンステージについて。
微動雲台で水平を取った上でパンステージを回転させると、180度回転させたところで傾きが水平ではなくなる。つまり360度で水平を維持できない。
本来ならばこの程度で傾き具合が変わってしまうのは非常に駄目な部類に入るのだが、そもそも G2 はそのような使い方をするものではなく、傾きの微調整のしやすさ最優先をコンセプトとしているのではないか?と思う。
というのも Leofoto の紹介サイトに「パンステージは360度回転する」とは書かれているが、「水平を保てる」とは書かれていない。
俯角仰角と左右の傾き・パン方向の回転を微調整するだけならそもそもパンステージで360度水平を維持する必要も無いからだ。

なので360度水平を保つ必要があるなら G2 は使えない微動雲台だが、角度の微調整を主眼として使うならばこれほどコスパが高い物は無いであろう。

製品はコンセプトをよく理解した上で選ばなくてはならない。

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Leofoto LS-224C+LH-25
アマゾンカーボン三脚がそろそろくたびれてきたので思い切って三脚を更新。

選んだのは以前からとても気になっていた Leofoto LS-224C+LH-25
中華製と聞くと通りは悪いが、ここの三脚は中華にしてはクオリティがとても高く、値段も手頃で非常に満足のいく物になっている。

足は最大径 22mm の 4段なので末端が 13mm と重量級ミラーレスには辛そうだが、どうせ全段伸ばすのは緊急用で普段は縮長状態なので問題なし。全段伸ばす前提だと Velbon NeoCarmagne 640 を出動させる。
伸ばして使って見た感じでは、EOS R5+EF24-70mm F2.8L という高級標準レンズを着けたフルサイズミラーレスカメラだと最終段の 4段目 (13mm) は流石に非常用と言わざるを得ないが、3段目までなら有用。

各部の工作具合はとても品質が良くてソリッド感のある作り。
金属部品は全て自社で削り出したアルミ部品が多用されているが、バリやひっかかりは全く無く、人が触れるエッジは全て面取されている。しかも表面仕上げが非常に良く見ていてうっとりするほど。

カーボンパイプは東レのカーボンシートを自社でパイプ化しているとのことだがどの脚も非常に頑丈。
一番細い 13mm の足をちょっと曲げようとしてみたが、なかなか曲がらないほどには頑丈でとても安心感がある。

脚の操作部で特に気になるロックナットと開脚レバーについて。こちらもとてもスムーズに動く。
ロックナットは回したときの感じが非常にスムーズでひっかかりやジャリ感が無く、回したときに「あ、これ凄い」と思うほど。また、1/4 回しただけでロックが外れるのでスピーディーに脚を伸ばすことが出来る。
開脚レバーもクラウン部などと同様にアルミ削り出しだが、角は全て面取されており、指で撫でてみると撫で心地が良い。レバーを引き出して足を動かすとロックが外れるセミオートロック仕様でストレスなし。

雲台の方に目を向けてみると、LH-25 はボール径 25mm と小型の部類に入るが、ロックの摩擦力がかなり高いので EOS R5+EF24-70mm F2.8L 程度だとまったくお辞儀をしない。
ロックノブは大きめで面取がされており、指に優しく摘まみやすい。しかもこれ、首が短い故にノブがクランプに当たってしまう回避策がとられており、ひっぱると角度を変更出来る新設設計。
解放から固定までのノブの回転数は割と大きめだが、それ故にボールをぎっちり固定出来る。
安物はノブを締め上げたときにボールが動いてしまうが、こいつはきつめに締め上げても動くことが無く、構図をかなり厳密に取ることが出来る。
ブレに関しては首が太いほかに短いということもあり、かなり強い方だと思う。
# BENRO B00 は流石に首が細すぎてブレブレでした。(
ただ、クランプの幅がかなり細いのでこれは交換したいところ、ということで自分はさっさと交換しちゃいました。
# ネジロックが塗布されていて固定ネジがメタクソ堅いので穴を舐めないよう注意!!
雲台の高さもローアングル撮影には重要で、LH-25は他に比べてかなり低いためとても助かる。
EF70-200mm F2.8L クラスだとちょっと心許ないが、高級標準ズーム程度ならば十分に使える。
# もうちょっと強度が欲しいならば LH-30 がお勧め。

個人的にはジッ○オ買うくらいならこっち買って残りを旅費に充てたりカメラ機材の購入補填に使いたい。
それくらいクオリティの高い三脚です。
中華製品と思って侮っていると足下を掬われかねませんよ、ホント。

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