知り合いから「曽爾高原で天の川が綺麗に見えるよ!」と聞いたので24日に夜の曽爾高原に行ってきた。
17時に家を出て針テラス経由で曽爾高原へ。
針テラス以降は街灯が全く無いので完全に「闇」。
その中をバイクで走るわけだが、バンクさせるとヘッドライトがイン側を照らすようになるのでアウト側、というよりも進行方向が全く見えなくなって滅茶苦茶怖い。
ハイビームにしてもそれほど変わらないので速度を落として安全運転。
現地に到着したのは3時間後の20時。
道中を含めて気温13度と滅茶苦茶寒い。
冬ジャケを着てきても良かったくらいだ。
曽爾高原の駐車場に着いてみると既に先客が数台。
駐車場に入るときにライトを点けたまま入るのはどうかと思ったが消せないものは仕方がないのでそのまま突入。
現場では流石に灯りを漏らすのは気が引けるので赤フィルターをと思ったが、残念ながらマグライトの赤色フィルターは持ってないのでマグライトの先を手で握って軽く遮光しながらの運用。
駐車場に入ってバイクの電源を即オフ。
すると直上には正に「天然のプラネタリウム」と言わんばかりに満天の星空。
この星空に対して「綺麗」と言うのが失礼なほど良い言葉が見つからない。
西南西の方向に煙のようなぼやーっとしたのが見えたが、たぶんそれが天の川。
産まれて初めて見たよ天の川。
しばらく星空に見入っていたが、もう1つの目的を思い出したのでいそいそと撮影の準備。
三脚広げて1Ds3にEF24-105mm F4L IS USMを取り付けてカメラセットして無限遠を適当にセットしてからISO1600、SS 30秒、絞りF4.0(絞り開放)で撮影開始。
何度か撮影を繰り返していると無限遠が出たのでそこからもしばらく撮影を。
星空の撮影が終わったので今度はまゆまゆを一緒に撮影すべくバイクの影に一客+ミニ三脚を立ててカメラの三脚をローアングルモードに変形させて一客を被写体に入れながら試写していると、隣の老夫婦が「何を写してらっしゃるんですか?」と声をかけてきた。
すげーごっつい(直径30cmくらいの電子制御された)天体望遠鏡を持っておられたのでついでとばかりに「あのもやもやって天の川ですかね?」と聞いてみると当たりだった。
その後もしばらく雑談していたのだが、天体望遠鏡にカメラを取り付けてアンドロメダ星雲や土星、木星を撮影していたそうな。
写真を見せてもらったが星雲は綺麗に形を成していたし土星は輪っかがくっきり、木星は縞模様がはっきりで感動しきり。
カメラはペンタっぽかったけど真っ暗でよくわからんかった。
ちなみにこの老夫婦、うちの近所に仕事場があるそうで、うちの近所にあるあの小学校を知っていたから確実にご近所。(笑)
雑談も終えて撮影続行。
暗い場所でAFをするのは困難なのでマグライトでまゆまゆを照らしてからAFするもののフォーカスが合わず。
仕方がないので距離を測って距離目盛りでおおよそのピント面に合わせ、あとは撮影しながら微調整。
1時間半ほど撮影していると空が段々曇ってきたので撤収準備。
帰りは行きと同じく先が見えない真っ暗闇。
針テラスまで来ると路面が見やすくてほっとする。
家に帰ったのは日付変更線を越えていた。
現像は撮像素子のホットピクセルが結構酷かったので「ダーク減算処理」を行うべく、現地で予め撮っておいたダーク画像を・・・って
ダーク画像が無い。(゚д゚)
本来、ダーク画像は(気温や撮像素子の温度的問題で)撮影の後に撮っておくものだが、アレがなければ処理できないのでしかたなく自室でダーク画像を取得・・・って
シャッター押しても撮影できんぞ。(゚д゚)
レンズキャップ着けたままでも今までは撮影できたのになんでだ?と思ったらミラーアップ+単写モードが原因だった。orz
単写モードの時は
シャッター押す→ミラーアップ→もう一度シャッター押す→露光
となるわけだが、星空撮影の時はセルフタイマーで使っていたので
シャッター押す→ミラーアップ→セルフタイマー→露光
でシャッターを1回しか押していなかったための勘違い。
ミラーアップの動作からすれば単写モードの時の動き的には間違いではないので完全に自分のポカミスw
というわけで、改めてダーク画像を撮ってダーク減算処理用の画像を作成。
ダーク減算処理は元画像を読み込み、その上にレイヤーを「差の絶対値」でダーク画像を乗せればホットピクセルが消える。
しかしこれだけだと画像がちと暗めなので、ここで今度は「増感処理」をしてみた。
増感処理をするとカメラのISO感度を上げたときと同じように色ノイズが出てくるが、ISO1600以上を使えない1Ds3ではこの手法で増感するほか無し。
この増感処理だがやり方は簡単。
増感したい画像の上に同じ画像をレイヤーで貼り付け、レイヤーの描画モードを「スクリーン」にするだけでおk。
こうして出来上がったのが以下の写真。
今回の教訓。
- マグライトに赤フィルターを。
- ISはOFFにする
- ISO1600ではノイズが酷いので明るいレンズが必要。
- 星を止めるためには20秒が限度。
- ブレ防止のためのセルフタイマーは10秒で。
- 無限遠は一等星を見つけてライブビューの拡大モードで星が一番小さくなるように調整。
- ダーク取得は撮影終了後に忘れずに。
- ヨドバシの天体望遠鏡コーナーに近づかない。
- 赤道義なんて探さない(アイベル CD-1というのが安くて良いらしい)。
次の予定は10月9日真夜中の「
りゅう座流星群」。
りゅう座流星群は北西の空に見えるので、北西の空が見渡せる曽爾高原は良い観測ポイントと思われたが、極大時刻の0300時には放射点が地平線近くまで降りているということもあり、山脈が邪魔をする曽爾高原はちと分が悪い。
曽爾高原の山頂に登ればなんとか見渡せるかもしれないが山頂までの道のりがとても長くて・・・。
星撮りは人形以上に沼の底が深そうだ。
近寄ってはならぬ。
ちなみにこの写真、上の方にアンドロメダ星雲が写っていた。
原寸切り出ししたのがこれ。
24mm でもちゃんと写るのね・・・。
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